2016年6月30日木曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:6月16日~23日)

スルメイカの資源状況を調べるため、現在、日本海側道県研究機関と国立研究開発法人水産研究教育機構(水産総合研究センターより改称)の試験船が共同してスルメイカ漁場一斉調査を行っています。石川県水産総合センターの調査船白山丸は6月16日から23日に能登半島沖~大和堆周辺海域の定点でイカ釣り調査を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は大和堆周辺海域で14.2~29.3尾であり、特に高密度ではないものの広く均等に分布していました。全調査点の平均CPUEは18.5尾であり、前年(24.1尾)および過去5年平均(25.9尾)を下回りました。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は20.5cmであり、魚体は前年(20.6cm)並みで、過去5年平均(21.0cm)に比べてやや小さめでした。なお、7月下旬に水産研究教育機構から漁場一斉調査の全体結果と8~12月の漁況の見通しをまとめた「日本海スルメイカ長期予報」が公表されます。本情報でもその概要をお知らせする予定です。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~6月26日)

小型いか釣り漁船によるスルメイカの水揚げは終盤に入っています。5月1日から6月26日の県内水揚量は1,150トンで、前年(1,416トン)および過去5年平均(1,908トン)を下回っています。6月26日現在、新潟県、秋田県、北海道の奥尻島や積丹半島の沿岸でも漁場が形成されており、漁場の北上は概ね昨年並みとなっています。 
銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、30尾入りと25尾入りが大部分を占めており、魚体は前年よりやや小さく、過去5年平均並みとなっています。

石川県周辺海域の水温 (期間:6月23日~27日)

沿岸観測ブイの今期の水温(深度10m)は21.1~22.1℃で、前年同時期との差は-0.2~+2.2℃、過去3年平均との差は-0.0~+1.3℃でした。本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は21.0~23.0℃程度であり、過去5年平均との差は±0.0~+1.0℃程度です。

石川県主要港の水揚状況 (期間:6月1日~15日)

定置網 トビウオは97トン水揚げされました。5月上旬から6月中旬の累計は166トンで、前年(148トン)および過去5年平均(115トン)を上回りました。マアジ・ガンド・マイワシ・サバは前年を上回り、ブリは前年並みでした。
まき網 マイワシは1,336トン水揚げされました。5月上旬から6月中旬までの累計は2,389トンで、前年(3,899トン)を下回り、過去5年平均(1,615トン)を上回りました。サバ・ウルメイワシ・マアジは前年を上回りました。
底びき網・ごち網 ニギスは前年を上回り、アマエビは前年並み、ハタハタは前年を下回りました。
刺し網・釣り・その他 サザエは前年並みで、ベニズワイガニ・ガンドは前年を下回りました。