沿岸の海面水温 10月27日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は19~20℃台であり、過去5年平均との差は-1.5~-0.0℃程度でした。沿岸観測ブイの水温 今期の水温は19.9~20.6℃で、10月中旬から約0.8℃低下しました。前年同時期との差は-2.1~-2.0℃、過去3年平均との差は-2.1~-1.4℃でした。
港内の水温 今期の水温は19.0~20.7℃で、前年同時期との差は-2.3~-2.0℃、過去3年平均との差は-2.1~-0.6℃でした。
調査船白山丸は10月16日から23日に大和堆付近の海域でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は1.5~23.9尾と低く、今年9月(本情報315号参照)から大幅に低下しました。本調査の平均CPUEは13.5尾であり、前年の同時期平均(10.3尾)と同程度で、過去5年間の同時期平均(27.6尾)を下回りました。定点調査でないため厳密には比較できませんが、今期の大和堆付近におけるスルメイカの分布量は過去5年平均を下回っているものと判断できます。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は22.0cmであり、前年(23.1cm)および過去5年平均(24.4cm)に比べて魚体は小さめでした。従って、今年9月に大和堆付近に分布していたスルメイカ(平均外套長:24.2cm)の多くは既に南下し、新たに小型個体が来遊してきたものと考えられます。
定置網 カマスは七尾地区を中心に38トン水揚げされました。9月上旬から10月中旬の累計は114トンであり、過去5年平均(99トン)をやや上回っています。アオリイカは9トン水揚げされました。9月上旬から10月中旬の累計は15トンであり、過去5年平均(32トン)を下回っています。マアジ・サワラ・サゴシは前年並みで、フクラギ・サバは前年を下回りました。
調査船白山丸は9月23日から29日に大和堆付近から津軽海峡西沖の海域でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は、27.6~157.3尾と高く、スルメイカが高密度に分布していることが確認されました。本調査の平均CPUEは73.4尾であり、前年の同時期平均(38.3尾)および過去5年間の同時期平均(42.5尾)を上回りました。定点調査でないため厳密には比較できませんが、今期の大和堆付近から津軽海峡西沖におけるスルメイカの分布量は前年および過去5年平均を上回っているものと判断できます。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は24.2cmであり、前年(23.6cm)および過去5年平均(23.7cm)に比べて魚体はやや大きめでした。
定置網 フクラギは七尾地区を中心に178トン水揚げされました。9月上旬から9月下旬の累計は278トンであり、前年(206トン)・過去5年平均(174トン)を上回っています。カマス・ガンドは前年を上回り、サワラ・サゴシ・アオリイカなどは前年を下回りました。
■10月3日06時の気象庁情報によれば、大型で非常に強い勢力の台風18号は6日03時に四国沖に達した後、太平洋上を北東進する見込みです。