2013年1月11日金曜日

寒ブリの水揚げ状況

 県内主要港の定置網による11月~12月の寒ブリ(体重4㎏以上)水揚量(速報値)は416トンと、過去10年平均の約1.9倍を記録しました(図1)。水揚げされた寒ブリのサイズは、大ブリ(7kg以上)が75%(尾数の割合)、中ブリ(4~6㎏台)が25%を占めました(図2)。今後は中ブリを主体に好調な水揚げが続くと考えられ、3月までの最終的な漁獲量は、漁海況情報253号で予測した600トン前後を上回る見込みです。


(海洋資源部 辻俊宏)

石川県主要港の水揚げ状況(12月21日~31日)

・定置網
 ブリは好調だった前年を上回り、順調な水揚げが続いています。マサバ・ウルメイワシ・メジマグロは前年を上回り、スズキ・ウマヅラハギ(かわはぎ)は前年並み、ガンド・フクラギ・マアジは前年を下回りました。
・まき網
 ブリ・ガンド・フクラギはいずれも前年を下回りました。
・底びき網・ごち網
 ズワイガニ・コウバコガニはいずれも前年並みでした。アマエビ・ノロゲンゲ(みずうお)は前年を上回り、アカガレイ・マダラは前年並み、ニギスは前年を下回りました。
・その他(刺し網・釣り・採介藻など)
 マダラ・アカガレイ・ガンドは前年を上回り、マダコ・ミズダコは前年並み、アンコウは前年を下回りました。

平成24年の地先水温(1年間のまとめ)



   平成24年に加賀市橋立港・志賀町赤住地先・能登町宇出津港・七尾市石崎港で実施した水温観測結果(月別の平均水温と平年差)は以下のとおりでした。


・冬(1月~3月)-やや低め-
1月の地先水温は平年並みでしたが、気温の低い日が続いたこともあり、2月以降、水温は低めで推移しました。

・春(4月~6月)-平年並み-
4月の地先水温は内浦海域・七尾湾内で引き続き低めとなりましたが、5・6月は平年並みで推移しました。

・夏(7月~9月)-かなり高め-
梅雨明け後、気温の高い日が続き、7月の地先水温は外浦海域・七尾湾で高めに転じました。8・9月は全ての海域でかなり高めとなり、橋立港・宇出津港における9月の月平均水温は過去30年間で最も高い値を記録しました。

・秋(10月~12月)-平年並み-
10月の地先水温は引き続きかなり高めとなり、全観測点の月平均水温は過去30年間で最も高い値を記録しましたが、11月以降は平年並みに戻りました。

沿岸観測ブイの水温(1月4日~8日の平均)

1 沿岸観測ブイの水温(水深10m) 1月4日~8日の平均水温は12.8℃~13.3℃で、12月下旬に比べ1.4℃低下しました。内浦海域の水温は過去3年平均に比べ低めで推移しています。  

2 港内水温(水深1.5m) 1月4日~8日の平均水温は8.3℃~12.9℃で、12月下旬に比べ1.4℃低下しました。宇出津港・石崎港の水温は過去3年平均に比べ低めで推移しています。