2025年8月29日金曜日

石川県周辺海域の海面水温 (期間:8月6日~10日)

■ 石川県周辺の海面水温 8月10日の本県周辺(海岸線より 30海里程度)の海面水温は27~28℃台であり、過去5年平均と の差は-0.5~±0℃程度でした。

■ 沿岸観測ブイの水温 今期の水温は27.7~28.8℃で、前年 同時期との差は-0.3~+1.7℃、過去5年平均との差は-0.1~ +1.4℃でした。

■ 港内の水温 今期の水温は27.7~29.5℃で、前年同時期 との差は-0.9~+0.1℃、過去5年平均との差は-1.2~ +0.7℃でした。

調査船白山丸のアマエビ調査結果 (期間:7月30日~8月1日)

■ 調査船白山丸は7月30日から8月1日 に金沢沖の水深375~500mの海域でアマ エビ(標準和名:ホッコクアカエビ)の分布 量調査を行いました。この調査は、金属枠 に袋網をつけた漁具を30分間曳網し、採 捕したアマエビの量や大きさから今後漁獲 対象に成長する小型エビ(若齢エビ)の分 布量を調べるもので、例年夏季と冬季の 年2回実施しています。

■ 前 回 調 査 で採 捕 尾 数 の多 か った 2022年生まれ(3歳)は今回調査でも比 較的多く採捕され、同年級群が漁獲対象 に成長する2026年には良好な漁獲加入 が期待できます。一方で1歳(2024年生ま れ)および2歳(2023年生まれ)の採捕数 は少なく、これらが漁獲対象に成長する 2027年および2028年には漁獲加入は少 ない可能性があります。

■ 県内主要港における2025年1~7月のアマエビの水揚量は376トン(前年同時期比112%)でした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~8月20日)

■ 今年5月1日から8月20日の小型いか釣りに よるスルメイカの水揚量は710トンであり、前年 (387トン)を上回り、過去5年平均(1,711トン)を 下回っています。

■ 銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割 合をみると、今年は30尾入りと40尾以上の割 合が70%で、魚体サイズは前年および過去5 年平均より小さめです。

■ 5月1日から8月20日の出漁隻日数を集計 したところ、今年は1,896隻で、前年(1,180隻日) を上回り、過去5年平均(3,573隻日)を下回っ ています。

■ 同期間の出漁隻日数当たりの水揚箱数は75箱で、水揚げが低水準であった過去5年平均(80箱) 並みとなっています。

大型クラゲ情報 (期間:6月17日~8月23日)

■ 水産研究・教育機構と漁業情報サービスセンターが8月23日までに発表した情報、並びに石川県 水産総合センターが得た情報は以下のとおりです。

■ 長崎県から石川県の定置網で大型クラゲの入網が確認されています。長崎県では、1網当たり の入網数が30~100個体程度になることが時々あるものの、ほとんどの場合は数個体から20個体程 度にとどまっています。山口県から石川県では、入網は散発的で、1網当たりの入網数は数個体程 度です。

■ 水産研究・教育機構が行ったフェリーによる博多・釜山間の目視調査では、6月17日に2個体、7 月15日に54個体、7月29日に32個体が確認されており、7月1日と8月19日の目視調査では大型クラ ゲは確認されませんでした。

■ 現在までのところ、大型クラゲのまとまった入網は確認されておらず、対馬海峡から日本海への 大型クラゲの流入は少量と考えられています。

石川県主要港の水揚状況 (期間:7月1日~30日)

■ 定置網 サバ・マアジは前年を上回りまし た。

■ まき網 サバ・マイワシ・マアジは前年を 上回りました。

■ 底びき網・ごち網 アマエビは前年並みで した。

■ 刺網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年 を上回り、スルメイカは前年を下回りました。

2025年8月1日金曜日

石川県周辺海域の海面水温 (期間:7月6日~10日)

■ 石川県周辺の海面水温 7月10日の本県周辺(海岸線より 30海里程度)の海面水温は25~27℃台であり、過去5年平均と の差は+1.0~+2.0℃程度でした。

■ 沿岸観測ブイの水温 今期の水温は24.4~25.3℃で、前年 同時期との差は+0.2~+1.1℃、過去5年平均との差は+0.9~ +1.5℃でした。

■ 港内の水温 今期の水温は25.1~26.3℃で、前年同時期 との差は+0.3~+2.4℃、過去5年平均との差は+0.7~+ 1.6℃でした。

日本海スルメイカ長期予報 (期間:8月~12月)

■ 水産研究・教育機構、並びに本県を含む北 海道から鳥取県の7道県の調査船が6月中旬か ら7月中旬に日本海の50定点でイカ釣り一斉調 査を行い、スルメイカの分布や魚体サイズ(外 套長)を調べました。水産研究・教育機構が発 表した来遊量の見込みの概要は以下のとおり です。

■ 来遊状況 全調査点の釣機1台1時間当た りの漁獲尾数(CPUE)の平均値が来遊量の指 標になります。今年の平均CPUEは0.30尾であ り、前年(0.38尾)および過去5年平均(4.53尾) を下回り、過去最低となりました。したがって、今 年の日本海の来遊量は前年および過去5年平 均を下回っていると考えられます。

■ 分布状況と魚体サイズ 調査海域の全域で CPUEは低く、スルメイカが高密度に分布する海 域はありませんでした。外套長17cm台と14cm 台の個体が多かったですが、100尾以上を測定 できた調査点が2点しかなく、全域の特徴を捉え 切れていない可能性があり、参考情報としま す。

■ 来遊量の見込み 以上の結果から、8~12 月の日本海全体の来遊量(漁獲量)は前年お よび過去5年平均を下回ると予想されます。海 域別の予想は以下のとおりです。 道北・道央: 前年・過去5年平均を下回る。 道南・津軽: 前年・過去5年平均を下回る。 本州北部日本海: 前年・過去5年平均を下回 る。 西部日本海: 前年・過去5年平均を下回る。 沖合域: 前年・過去5年平均を下回る。 本予報の詳細については下記URLの資料をご覧ください。

日本海スルメイカ長期漁況予報:https://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2025/20250731_srm-n/

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:7月10日~15日)

■ スルメイカの資源状況を調べるため、6月中旬~7月中旬に日本海側道県研究機関と水産研究・教 育機構の調査船が共同でスルメイカ漁場一斉調査を行いました。

■ 石川県水産総合センターの調査船白山丸は7月10~15日に能登半島沖から日本海中央部の定 点でイカ釣り調査を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの 漁獲尾数)は0~0.07尾でした。全調査点の平均CPUEは0.02尾であり、前年(0.11尾)および過去5年 平均(0.95尾)を下回りました。このことから、調査時点の能登半島沖から日本海中央部のスルメイカ 分布量は低水準であったと考えられます。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~7月20日)

■ 今年5月1日から7月20日の小型いか釣り によるスルメイカの水揚量は572トンであり、前 年(157トン)を上回り、過去5年平均(1,314ト ン)を下回っています。

■ 銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合 をみると、今年は30尾入りと40尾以上の割合が 72%で、魚体サイズは前年および過去5年平均 より小さめです。

■ 5月1日から7月20日の出漁隻日数を集計し たところ、今年は1,478隻日で、前年(673隻日) を上回り、過去5年平均(2,783隻日)を下回っ ています。

■ 同期間の出漁隻日数当たりの水揚箱数は 77箱で、水揚げが低水準であった過去5年平均(74箱)並みとなっています。

石川県主要港の水揚状況 (期間:6月1日~30日)

■ 定置網 サバ・マイワシは前年を上回 り、ブリは前年を下回りました。

■ まき網 サバ・ウルメイワシは前年を上回 り、マイワシは前年を下回りました。

■ 底びき網・ごち網 スルメイカ・ニギス・ア マエビは前年を上回り、ハタハタは前年を下 回りました。

■ 刺網・釣り・その他 スルメイカ・ベニズワイ ガニは前年を上回りました。